2014年 カンボジア訪問レポート

カンボジアは1991年まで内戦が続き、いまだ国家再建の途上にある、アジアで最も貧しい国の1つです。
子供たちが初等教育を受ける環境も十分に整っておらず、学校不足が深刻な問題になっています。
そこで当社は2005年にNGOのプラン・ジャパンを通して、小学校建設のための寄付をいたしました。

小学校開校から7年経った昨年、ついに訪問が実現し、今年も引き続き視察に行ってきました。
小学校は、コンポンチャム州のToul Samboという村にあります。
首都プノンペンからコンポンチャムまで車で約3時間半、さらにそこから2時間ほどかけて、ようやく到着しました。

こちらが校門です。

好きな教科を尋ねてみると、国語(クメール語)が好きだという子供たちが多かったです。
ちなみに、好きな食べ物は果物が多かったですね。確かにカンボジア滞在中は、パイナップルやバナナなど、おいしい果物をたくさん食べました。
「覚えたほうがいいクメール語を教えて」とお願いすると、「愛国心を大切にしなさい」という言葉を教えてくれました。発音が難しくて覚えられませんでしたが(ごめんなさい!)、困難な歴史を経てきた国ならではの教育でしょうか。
複雑な思いになりました。

私立の病院なら、出産にかかる費用は100ドルほどかかりますが、
貧困層である証明があれば、3ドルで利用できるそうです。
多いときは1日に10人の出産があるのだとか。
カンボジアの女性が生涯に産む子供の人数は平均して約3人。日本と比べると、とても若者が多い国です。

プノンペンに戻った翌日には、孤児院も訪ねました。
子供たちの現状を確認して当社が今後、協力できることは何かを知るために訪問しました。
経済的な理由で親が育てることができないなど、幼い子供5才から大学生20才まで約80人の子供たちが生活しています。

ちょうど昼食の時間でした。
援助を受けるだけでなく、自分たちで野菜や果物を栽培しています。
ぱっと見ただけで、レタス、ナス、トウガラシ、パパイアなどさまざまな種類がありました。

一番不便なのは水だそうです。カンボジアでは、約4割の人たちが安全な水を利用できずにいます。
浄水設備が必要なのです。 カンボジアはまだまだ経済的に貧しい国ですが、若い人たちが多く、活気があり、
未来が楽しみな国です。
学校や孤児院以外でも、いろいろな所で子供たちと会い、その明るさに笑顔にさせられました。

しかし、今回の滞在中だけでも、学校がなくて困っているという声を何度か聞き、現実を目の当たりにしました。
今後も支援を続けるだけでなく、実際に足を運んで状況を確かめていければと思います。