通訳者とは?通訳の種類や通訳サービスを利用するメリット

「通訳者」と聞くと、皆さんはどのようなものを思い浮かべるでしょうか?

テレビなどで、海外の俳優とインタビュアーの間に立ち通訳を行っている人の姿をイメージする方も少なくないかもしれません。通訳者は、他にもさまざまな場面で活躍しています。

今回は、通訳者について、業務内容や翻訳者との違いを紹介するとともに、通訳の手法や種類について解説します。

また、現在通訳サービスの利用を検討している方に向けて、通訳サービスを利用するメリットやサービスを活用する際のポイントを紹介します。

“言語”だけでなく“想い”を翻訳する会社
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通訳者とは?翻訳者との違い

通訳者は、英語と日本語など、違う言語を使う人々の間に入って、互いの言葉を各々が使う言語に変換し伝える人を指します。混同されがちな「翻訳者」との違いは、「訳した言葉をどのように提供するか」にあるといえるでしょう。

通訳は、その場で話された言語を即座に別言語に訳して口頭で伝えます。そのため通訳者には、内容だけでなく話者の声のトーンや語調も読み取ることが求められます。

また、リアルタイムで正確に訳さなければならないため、通訳の専門知識に加え、臨機応変な対応や高い柔軟性が必要です。

一方、翻訳は、本や書類、資料などに書かれた文章を別の言語に訳します。翻訳者の場合、翻訳内容を正確かつ高品質に仕上げることが求められます。したがって、言語だけでなく、取り扱う内容に関するジャンルや分野への深い理解や専門知識が必要です。

上記のように、通訳と翻訳は仕事内容や求められる能力が異なります。通訳、もしくは翻訳サービスを外部に依頼する場合は、両者の違いを理解し、混同しないように留意しましょう。

3種類の通訳と利用される場面

次に、通訳の際に使われる3種類の通訳の特徴について解説しつつ、それぞれどのような場面で利用されるのか紹介します。

同時通訳

同時通訳とは、その名の通り「聞く」「話す」を同時に行う通訳の手法です。高い集中力が求められるため、原則として複数人の通訳者で担当し、数十分ごとに交代しながら通訳を行う点が特徴です。通訳を担当しないメンバーは、必要に応じてメモを取るなどのサポートを行うことも少なくありません。

同時通訳ではヘッドホンやイヤホン、マイク、レシーバーといった専用の機器が使用されるケースが多いのも特徴です。別室または防音設備のあるブースにて、ヘッドホンなどで通訳対象の話者の声を聞き、マイクを通して通訳音声を送ります。

聞き手は、レシーバーやイヤホンを通して遅延なく通訳音声を聞けるため、通訳対象の話者との会話をスムーズに進めることが可能です。

同時通訳は、参加者が多い国際会議やシンポジウムなどの場面で利用される機会が多く、会議をスムーズかつスピーディーに進行したい場合に適しています。

近年では、オンライン会議の普及から同時通訳システムの種類が増えており、レシーバーではなくパソコンやスマートフォンが活用されるケースも増えつつあります。

逐次通訳

逐次通訳とは、通訳対象の話者の発言が区切られるごとに訳し、話者と通訳者が交互に話すのが特徴の手法です。

より丁寧に通訳できるため、同時通訳に比べて正確性が高まる点が強みといえます。また、担当通訳者も少人数で済むことから、コストを抑えられる効果も期待できます。

一方、話者と通訳者が交互に話す必要があるため時間がかかりやすく、会議には不向きな点に留意すべきです。基本的に少人数の会議や意見交換会、商談などの場面で利用されるケースが多く、通訳内容の正確性が重視される場合に適しています。

ウィスパリング

通訳対象の話者の発言を、聞き手の背後や隣についた通訳者が訳し小さな声で囁いて伝えるのが特徴の手法です。複数人で通訳を担当する場合も多いため一見同時通訳と似ている点もありますが、ウィスパリングは聞き手に直接伝えるため、専用の機器やブース、別室を必要としません。

少人数の会議や商談、単独インタビュー、通訳を要する人が少ない場面などで多く利用され、通訳のスピード感が重視される場合に適しています。

場面別の通訳6種類を解説

通訳は、手法だけでなく「どのような場面で行われるか」によっても幅広い種類に分類できます。ここからは、場面別の通訳について6種類を挙げ、それぞれの特徴を解説します。

会議通訳

会議通訳は、ビジネスシーンを除く専門的かつ高度な内容を話す会議における通訳です。例えば、学会や国際会議、シンポジウム、政府間協議などの場面で活用されます。

専門家や政治家が参加する会議が多いことから語学力に加え専門的かつ高度な知識が求められるため、トップクラスの実力を持つ通訳者が行うケースが多いといえます。

多くの場合同時通訳が利用されますが、中には、通訳後の言葉をさらに別の言語に訳す「リレー通訳」が利用される場合も少なくありません。

ビジネス通訳

規模の大きい・小さいは関係なく、あらゆるビジネスシーンにおける通訳がビジネス通訳です。活用場面としては、商談や講演会、現場視察、社内ミーティングなどが挙げられます。

ビジネス通訳には、その名の通りビジネスシーンにおける会話力はもちろん、業界や分野、各企業の製品やサービスに関する知識が求められます。商談などでは、通訳の質がビジネスの成功を左右しかねないため、非常に重要といえるでしょう。

放送通訳

放送通訳は、おもに海外のニュースを日本語に、日本のニュースを外国語に通訳するものです。ニュースのVTRを事前に確認した通訳者が情報を整理し訳した内容を放送する時差通訳や、話者の発言を聞きながら訳す同時通訳などが利用されます。

放送通訳には、ニュース内容を正確に把握するために欠かせない海外の歴史や文化的な背景に関する知識、ニュースに適した日本語を話すスキルが必要となるでしょう。

エンターテインメント通訳

エンターテインメント通訳は、おもに来日した著名人に同行しながら通訳を行うもので、イベントやテレビ出演などの場面で活用されるのが特徴です。別名、エスコート翻訳とも呼ばれます。著名人の一例としては、海外の俳優やアーティスト、スポーツ選手などが挙げられます。

エンターテインメント通訳を担当する通訳者は、知人や出演作の字幕制作担当など、来日した人物とつながりがあるケースが多い点も特徴です。通訳の際は、おもに逐次通訳やウィスパリングが利用されます。

コミュニティ通訳

コミュニティ通訳は、役所や病院、学校などで日本語が話せない人に対して通訳を行い、日常生活をサポートするものです。高度な専門知識は必要ない場合が多い反面、病院で行われる医療通訳や役所の手続きにおける通訳など、活躍シーンに応じて専門知識が求められるケースもあります。

コミュニティ通訳は、在留外国人が増えている傾向にともなって需要が高まりつつあるとされている点も特徴です。

通訳ガイド

通訳ガイドは、日本語がわからない外国人観光客を日本各地に案内しながら、観光地の解説や日本の文化や伝統、生活習慣などを紹介します。

観光地の案内がメインのため、観光地に関する深い知識やわかりやすい説明を行う語学力、観光客に対する気遣いをはじめとしたコミュニケーションスキルが必要です。通訳ガイドが観光客と会話する際は外国語が用いられ、観光地のお店と観光客の間に入る際は逐次通訳が利用されます。

通訳サービスを利用するメリット

通訳サービスを利用するメリットは、多言語でのコミュニケーションを正確に行える点にあるといえます。通訳サービスは、英語や中国語など話者が多い言語だけでなく、タイ語やベトナム語、ドイツ語などさまざまな言語に対応しているのが特徴です。

特にビジネスにおいて、海外戦略を考えている企業は通訳サービスを利用することで未対応の言語を話す企業とも関わりを持てるため、取引のチャンスを広げることにつながります。

また、通訳サービス会社によっては、用途やシチュエーションをヒアリングしたうえで、どの通訳の手法(同時通訳・逐次通訳・ウィスパリングなど)が適しているか提案してくれる場合があります。通訳を依頼しようと思うものの、どの手法がいいのかわからないと悩む方にとっては心強いでしょう。

さらに、希望することで事前に通訳者の実績や経歴を確認できることも少なくありません。そのため、依頼内容に最適な通訳者を見つけやすい点もメリットとなります。

通訳サービスを活用する際のポイント

次に、通訳サービスを活用する際に心がけるとよいポイントについて紹介します。

通訳を希望する言語の対応の有無・得意分野をチェックすること

対応している言語の数や種類は、会社によって異なります。そのため、依頼したい言語の通訳に対応できるかどうかを事前にチェックすることが大切です。

また、通訳の手法や通訳が必要な場面は多岐にわたり、どの分野の通訳が得意なのかは会社によってさまざまです。したがって、専門用語が多い場面での通訳や、専門知識、高度な技術が必要な通訳の依頼を考えている場合は注意すべきです。

あらかじめ実績などを確認し、会社ごとの得意分野を把握することで、より満足度の高い通訳が実現できるでしょう。

依頼内容は明確に伝えること

通訳を依頼する際は、会議やビジネスなど、どのような場面なのか、人前や別室などどのような状況で通訳するのかなど、想定される状況を明確に伝えることが重要です。

通訳が必要な言語だけでなく、話す相手や内容、専門知識の有無といった細かい部分まで共有することで、依頼内容に適した通訳者をアサインすることが可能になります。加えて、通訳者の対応言語や実績、経歴、人柄や人物像など希望があれば伝えておくとよいでしょう。

通訳に必要な資料は最新のものを共有すること

依頼後、もし通訳当日に使用する資料や会議の進行スケジュールなどに変更があった場合は、その都度通訳者へ共有することが大切です。通訳業務は事前準備も欠かせないため、本番当日に予定とは異なる資料やスケジュールが出てきた場合、パフォーマンスの低下にもつながりかねません。

通訳者が当日最大限のパフォーマンスを発揮するためにも、資料はあらかじめ用意して共有し、最新の情報をこまめに共有するとよいでしょう。

通訳の依頼をご検討ならワイズ・インフィニティにお任せください!

もし現在、通訳サービスの依頼を検討しているのであれば、ぜひワイズ・インフィニティにお任せください。ワイズ・インフィニティでは、これまで会議やイベント、取材など幅広いシチュエーションでの通訳対応の実績があります。

その他にも、インタビューや商談、展示会などさまざまな通訳ジャンルに対応しており、現場だけでなくオンライン会議などの出席もご相談いただけます。

お客様からのご相談内容を丁寧にヒアリングのうえ、最適な人材をアサインし通訳サービスを提供しますので、ぜひお気軽にご相談ください。

まとめ

通訳と翻訳は、どのような言葉を訳して伝えるかという点で異なり、通訳はリアルタイムな会話を、翻訳は文章(もしくは映像)の内容をそれぞれ訳します。通訳にはさまざまな手法や種類があり、どの場面で通訳を行うかによって特徴や適した手法が異なる点に留意しましょう。

通訳サービスを依頼する場合は、翻訳との違いを理解したうえで、依頼したい言語に対応しているか、依頼内容を得意分野とする会社かをチェックし依頼するとよいでしょう。依頼後は資料やスケジュールをこまめに共有することで、満足度の高い通訳の確保につながります。

そして、通訳サービスの依頼を検討されている方は、ぜひワイズ・インフィニティにお任せください。先ほども紹介したとおり、ワイズ・インフィニティでは会議や取材、イベントなどさまざまな通訳に対応しています。

また、通訳だけでなく文書や映像の翻訳サービスも提供していますので、通訳だけでなく翻訳の依頼を検討されている方も、ぜひ一度ご相談ください。

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